日本語教師になったけど実践力に不安が…

どんな仕事も資格をとってそれでおしまいではなくそこからがスタートです。そのために会社では研修をし、時間をかけて育てます。
研修期間もお給料が出るとはいえ、学ぶための期間ということですね。

しかし、一旦別の仕事を経験してからの中途採用が多い日本語教師の場合、そういった悠長な取り組みは残念ながらほとんどありません。
採用後はすぐに学生の前に立つことになります。たとえ最初は週に1回であっても緊張しますよね。
また何年か経っても実は実践力に不安があるという方は案外多いのではないでしょうか。

そんなときに学べる実践力養成に特化したコースがあります。

実践力養成コースの対象者は?

日本語教育能力検定に合格しただけなので、実践は非常に不安

大学に日本語科がなかった時代、また日本語教師養成講座がなかった時代に日本語教育能力検定に受かった人は、授業という実践を通して教える力を身につけていきました。日本で初めて日本語に触れるといった人がまだまだ多かった時代はそんなゆっくりした進歩でも十分通用しました。

しかし今は違います。学生のレベルが上がっています。勉強に100%の時間を使い、高い目標を掲げている学生も多くなっています。日本語教育能力検定合格で資格を得た教師は、いきなり上級の授業を持たされることもありますから、この不安は容易に想像できます。

420時間の日本語教師養成講座を卒業したが、まだまだ実践力に不安を感じる

コースの中で数多くの演習をこなし、模擬授業の練習をしたとしても、まだまだ不安という人は案外多いだろうと思います。かわいい子どもに教えるのではなく十分な大人相手に教えるので、経験不足を感じさせないような堂々とした態度でできるかとまずそこから緊張します。実践に特化したコースを短期でさらに受けたいと考える人も少なくないでしょう。

ブランクが長いので、復帰前に勘を取り戻したい

ブランクの期間にもよりますが、学生事情は昔とは大きく変化しています。日本に来て初めて日本語に触れる苦学生が多かったのは遠い昔。今ではすでにN2程度の力があり、仕上げのために来日する学生も数多くいます

また教科書も技能研修生向けが幅を利かせていたころと大きく変わり、いろいろなタイプが出ています。シャドーイングなど新しい方法も試みられています。そういった変化を前もって知り、教え方を知っておくのもよいことでしょう。仕事が始まってしまえば日々の授業に追われてしまいますから。

420時間の日本語教師養成講座を卒業したが、別の学校での教授法を勉強したい

資格取得のための日本語教師養成講座は数多くあります。卒業後は資格を得たのでどこでも教えることができるのですが、実際には併設されている日本語学校にそのまま就職というケースが多いようです。理由を尋ねると「教わった通りにすればいいから安心」とのことです。確かにそうですが、逆を返せばそこでしか通用しないのかもしれないということです。

ひとつの教え方に慣れ何年かたった後に別の学校ではどう教えているのだろうとふと思うことはやはりありますね。

実践力養成コースの内容は?

いくつかの学校の実践コースから、その特徴を上げてみましょう。

導入について学べる

語彙導入、文型導入と導入そのものに力を入れた授業もあります。実際の練習は教科書の問題をすることが多いのでよいですが、導入部分はどうしたらいいのかよくわからないというのは確かにありますね。特に初級を教える場合は導入が非常に大切ですし、導入でしっかり学生の心をつかめるとその後のノリがよくなりやりやすいので、よい導入方法があるのなら知りたいといまさらながら思います。

変形練習について学べる

少しずつ変形させながら理解項目を定着させていく方法は、学生にとって無理がありません。学生自身に考えさせるような意味ある変形をしていくと、大人である学生自身の満足度は高くなります。単純な繰り返しでは、小さな子どもに対する扱いをされたように感じ、明らかに不満顔を見せる場合もありますから。

場面練習について学べる

教科書に沿って文型を教え、その後に会話練習的に場面を設定し練習させることができると、学生にとっては生活に役立つ授業となります。会話の時間をもっと増やしてほしいというリクエストは常に学生へのアンケートでも上位であり、こういった場面練習に慣れることも教師に求められることだろうと考えます。

繰り返し教壇に立てる

場数をこなしてから臨みたいとはだれもが思うことです。日本語教師養成講座を修了しただけでは不十分、ましてや日本語教育能力検定を合格しただけではそういった経験はゼロです。
学生を前に教壇に立つ機会が与えられることは非常に価値あることです。
最近ではそういった演習の様子をビデオに撮ることも取り入れています。自分では意識していなかった無駄な動き、無駄な口癖や繰り返しなどに気がつくよい機会です。

非漢字圏の学生に対応できる力が身につく

以前は中国や韓国からの学生が大多数を占めていましたが、最近は大きく様変わりしています。非漢字圏の学生の割合も増え、漢字を書けば意味がだいたいわかりあえるということは難しくなってきました。漢字そのものの学習に力を入れざるを得ません。

非漢字圏の学生のための効果的な漢字学習法については、日々研究が進められ工夫されていますが、そういった傾向を意識したプログラムを組んでいる実践コースもあります。

プロの授業が見られる

就職後に気軽に授業見学ができればわざわざ事前に行う必要もないことですが、実際には自分の授業を見せたくないという教師も多く、想像するよりも授業見学の機会は多くはないものです。中には教授法は門外不出、トップシークレットとまでいう教師もいます。こういった実践コースの中で、磨かれ研究し尽された授業を見られることは大変貴重だといえるでしょう。

コースの期間や費用は?

4回で終わるコースもあれば、10回もあり、中には半年かかるコースもあります。短いものであっても、長いものであっても、自分にとって必要な実践力が身につく内容になっているかを事前によく吟味しましょう。そのためにはまず自分が何を知りたいかをはっきりさせる必要がありますね。

費用については月謝感覚で分轄払いができることも多いようです。

まとめ

実践力をつけたいという教師側のニーズとその必要性に関して書きましたが、いかがでしたか。

教える仕事は一方的に与える方向に向きがちで、自分が持っているものを常に吐き出す状態になり、それで疲れを感じる教師も多いようです。
仕事と並行してかいったん休んでかはそれぞれですが、自分を学ぶ側に置いてみる機会を持つことも、長いキャリアの中では必要なことかもしれません。

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