公認日本語教師(日本語教師国家資格)の話はその後どうなっている?

日本語教師を目指す方にとって、大きな話題を呼んだ日本語教の「国家資格化」当初は話題性もありニュースでみることもありましたが、その後目立った報道もなくどのように話が進んでいるのかわからないという方も多いようです。

もともと国家資格化の経緯として、令和元年5月から文化審議会国語分科会及び日本語教育小委員会において検討が続けられ、翌年3月には既に報告書が取りまとめられていました。その中で「公認日本語教師」という国家資格を創設し、「国家試験の合格」「教育実習の履修」「学士以上の学位」を要件として定めました。

しかし、2020年10月になって国家資格創設自体に疑問の声が上がったと報道がありました。国家資格となると言われていた資格が白紙になる可能性がでてきたようです。この記事では、その詳しい内容と今後についてまとめています。

国家資格の目的とは?

国家資格創設の目的

なぜ日本語教師の国家資格化が進んだかというと、以下の理由が挙げられます。

  • 日本は少子高齢化の一途のため、外国人労働者に頼らざるを得ない(=外国人学習者の増加)
  • 国内・国外ともに学習者数に対し、日本語教師数が不足している状況が続いている
  • 日本語教育の質の底上げ、指導技術のばらつきを防ぐ

現行の資格取得の場合、日本語教師養成講座の修了や独学で検定試験に合格した人も「日本語教師」と名乗り、活動していくことが可能です。そうなるとやはり、日本語教育にとってもばらつきがあると言わざるを得ません。

もちろんこのような現状を国としてもなんとか改善したいと思い動いているのは事実。

しかし、この状況化でも日本語教育はなんとかまかなえており、日本語教師の要件を強化するのであれば、既存の法務省告示日本語教育機関の教員要件を引き上げることで対策ができるのでは?と考える意見が報道されたようです。
膨大な人件費や時間・労力をかけてまで緊急性があるのかと国家資格化に対し疑問視しているのかもしれません。

分科会ではどのようなことが話し合われている?

国家資格に制定するということは、多大なる人力、労力がかかります。その中でどういったことが議論されているのでしょうか。以下は一例です。
・資格の名称「公認日本語教師」
・資格の取得条件
・更新時期
・現役講師やこれから資格取得を目指す方たちの措置 等

日本語教師の国家資格化に向けて、上記以外にも様々な内容の議論がされています。

国家資格に制定されるまで資格取得は待つべき?

民間資格で目指すか国家資格制定後に資格取得を目指すのか。

国家資格に制定されるのか、民間資格のままなのか、状況が明確にならない限り資格取得を躊躇する方も多いと思います。
国家資格になると資格取得条件も格段にハードルはあがります。
ですが、「民間資格の間に資格を取っても、国家資格になれば資格を取り直さないといけないのでは?」との疑問も湧きます。

この疑問は実はすでに解決策が明示されています。
分科会の報告書によれば、日本語教師の資格とされる「現行の法務省公示基準の教員要件」を満たしている方は、公認日本語教師創設後に経過措置をとって移行させるとしています。

これを聞いて安心する方も多いことと思います。国家資格に制定されてから資格取得を目指すのも一つですが、今できることから着実にすすめていきたいものです。

検定合格だけでも良いけれど、やはり実技スキルもバランスよく身につけたい

現行の資格でオススメなのが「日本語教師養成講座420時間コース」を受講することです。

もちろん検定試験の合格を目指す方も多いと思いますが、検定試験はどちらかというと「知識」が問われる試験であり、実技は触れられません。教師になる上では日本語の知識も必須です。

ですが、やはり教壇に立って授業を遂行できる力も養いたいものです。実際に多数の人を対象に模擬授業を行っていると自分では気が付かなかったことを指摘されることもあります。着眼点も養われ、次回授業では困らないようにと授業準備も今まで以上にしっかりと行うことができます。

そして、現役の講師から教わることが多いと思いますが、今まさにどこかの日本語教育機関で指導しているからこそ言える留学生の対応やよくあるつまづき等ヒントになるアドバイスをもらえることも多いです。

まとめ

数年後には日本語教師が「国家資格」として制定される予定です。日本語教師は、日本語をはじめ日本文化を海外に広める社会貢献度の高い職業でもあります。

国家資格化の進捗が不透明ではあるものの、学習者の成長も一番近くで感じることができ、やりがいを持って日々邁進できることでしょう。ぜひどのタイミングで資格取得を目指すのかライフワークを考えていくと良いでしょう。

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