日本語教師は売り手市場かつ、中途採用市場

タイトルで示した通り、今日本語教師は売り手市場です。つまり、ほしい日本語教師の人数>日本語教師をしたい人数です。

どの学校も教師不足気味で、講師を確保するために大わらわ。とにかく人数だけ集め、後で学生からクレームがくるということも聞かれます。

日本語教師を目指す人にとってはありがたい状況で、この機会に自分の望む学校を自由に選ぶとよいですね。

学生数はどんなふうに増減をしているか

一般財団法人 日本語教育振興協会から出された資料によると学生数は、平成3年度は約35500人。そこから少しずつ衰退していき、平成6年度には約20500人、平成7年には約15000人に落ち込みます。その後平成8年には約11000人にまでなりました。

そしてこの数字を底とし、ここから増加傾向に変じます。平成11年には約21000人、平成12年には約30000人。順調に増え続け、平成21年には約42000人にまでなります。そこからまた少し減ったものの、平成27年には約50000人を超え、平成28年には52278人となっています。

これらは日本の景気に大きく関係しています。日本でしか使われない日本語ですから、日本という国の人気度に左右されます。経済が上がり、世界でも注目され、日本語を覚えてもっと稼ぎたいという人が増えれば、学生の数は増えます。日本文化自体に興味があってという学生もいますが割合としては少なく、自分の稼ぎを増やしたい、もしくは景気のいい日本でアルバイトをしたいという目的がまだまだ多いです。

平成28年の学生数は52278人でした。平成29年度はどうでしょうか。日本の景気や人気度はどうでしょうか。もう少しこの状況は続くのではという見方が多いようですが。

日本語教師が極端に増えない理由

資格をとるためのハードルが高い

大学で日本語を専門に勉強した人はのぞき、社会人として仕事をした後、日本語教師になろうとするときに必要な資格として2つあります。

ひとつは、日本語教師養成講座420時間受けること。これは費用として50~60万円かかります。そして期間も半年~1年と長い期間がかかります。週2回のコースで1年、週4回のコースで半年です。仮に社会人として働きながら最短でとるという強硬コースを考えると、土・日のみで毎週通い続ければ半年でとれます。この期間は週4回のコースと同じですからその土・日は一日丸々講座に使うことになります。課題はそれ以外の仕事のある日にこなさないといけないので、かなり大変な半年になります。

もうひとつの方法は、日本語教育能力試験に合格することです。この合格率は15%を切ったときもありましたが、最近では20%で落ち着いています。つまり5人にひとりが合格です。これを難しいととるか簡単ととるか人それぞれですが。もうひとつのネックは、試験は毎年たったの1回でということです。一回で合格できなかった場合、次のチャンスは1年後です。その間にせっかく勉強したことは忘れていくでしょうし、日本語教師になりたいという気持ちをキープするのも社会人をしながらでは酷かもしれません。

給料が安いわりに仕事はハード

会社の正社員にあたるものが専任講師ですが、このお給料は20万円を越える程度と言われます。この金額は学生を卒業してすぐにもらう初任給とほぼ同じ、場合によっては安いことになります。ある程度社会人経験を積み、お給料をもらっていた場合には、転職を決意するのにも勇気が要ります。

仕事内容も、専任ともなれば教務以外にも学生の生活全体に心を配り、ときにはトラブルに対処する必要もあり、かなりの激務であると評されます。

日本の景気に左右される

日本の人気や経済状況がよければ学生が増え、にぎわい、日本の経済が落ち込めば学生はさーっと潮がひくように減っていくという業界です。安定しているとは言い切れません。非常勤として割のいいパート的にする場合でなければ、この点でも転職を考えるときにはためらいを禁じえないでしょう。

売り手市場の今、よい日本語学校に就職しよう!

学生は増えているが日本語教師は少ない、結果、売り手市場!の今、自分の希望に沿った学校を選ぶチャンスです。安定を求めますか、やりがいを求めますか?どうぞいくつかの学校の面接を受け、自分の心と向き合い、最適の学校を選んでください。

もちろん自分の力を正しく見極めることが大切です。実力十分、即戦力という人はどうぞお好きな学校をお選びください。でも、一応日本語教師養成講座は卒業できたけど…一応、日本語教育能力検定は運よく合格したけど…実際の授業についてはまだまだ不安という人は、しっかり選ぶことが重要です。力足りず、景気の悪いときに即切られることのないように。

養成講座のときの模擬授業がよいできではなかった人、教育能力検定に受かっただけの人など実践力に自信のない人は研修をしっかりしてくれる学校を選びましょう。そういった学校は探せばあります。始めは厳しいですが、お給料をもらいながら現場の教師から教えてもらえるのです。これほど貴重な、将来のことを思えば宝となるような機会はなかなかありません。

 

中途採用市場!

一般的に転職回数が多ければ多いほど、マイナスイメージになります。が、この業界に限っては売り手市場であることももちろんですが、豊富な社会人経験を通して身についた柔軟性を期待され、必ずしもマイナスイメージとはなりません。外国人それも小さな子どもではなくいっぱしの大人である学生に対するということは、簡単なことではないのです。たくさんの経験を通して得られた幅広い見方は、いろいろな国から、またいろいろな理由から来日している外国人にとっては頼もしい存在になるに違いありません。

日本語教師は中途採用が当たり前。堂々と履歴書に経歴を書き連ね、面接に臨むことができます。

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