日本語教師の資格選択、どれにしますか?

今ほど日本語教師がいなかった20年以上も前、私が採用されたのは、今思えば正式資格ではありませんでした。

国語の中高の教員免許と大学卒の学位だけでした。採用の学校側からも「暫定資格としてよしとします」とのことでした。有資格者の多い今なら採用にならなかったかもしれません。

今は有資格が当たり前になってきました。資格の取り方もいくつかありますが、皆さんはどの方法でとりますか。

資格の種類は3種類です

仕事を探すための電話をかけるとき必ず「資格はお持ちですか」と聞かれます。そのときに答えるものとして、あなたはどれを選びますか。

1.大学で日本語を主専攻もしくは副専攻とし卒業する
2.420時間の日本語教師養成講座を修了する
3.日本語教育能力検定に合格する

日本語教師を自分の将来の仕事と決め、これから大学受験をするのなら1もよいでしょう。もう一度行き直すことももちろんできます。が、割合としては少ないでしょうね。社会人になった後にとる方法としては2と3のどちらかが考えられます。

それぞれの違いや適性などをお伝えします。

420時間の日本語養成講座を修了する

必要な条件

通える距離に、日本語教師養成講座がある学校があること
最低でも半年できれば1年の学校へ通う時間を確保できること
まとまったお金が用意できること

得られるもの

420時間の日本語教師養成講座修了という認定証=資格
共に学んだ仲間
演習や教育実習を通して得られた模擬授業体験
就職サポート

気になる点

  • お金がかかる
  • 時間がかかる
  • 採用の際、初級クラスになる可能性が高い
    (初級がよいという人は問題ない)

学校に通うことになるので、通えるか、払えるかさえ大丈夫であれば条件クリアですね。この授業料についてですが、おおよそ50~60万円となっています。クレジット払いや分割払い、その学校独自の教育ローンがあるところもありますので相談は可能です。

この方法を選んだ場合、得られるものが後々非常に貴重なものになるだろうと思われます。就職をした後でのお互いの悩みや勤務先の学校の情報を教え合ったりができます。宿題や課題などが出て、共に頑張った仲間ですからそのつながりは特別でしょう。

もうひとつ価値あると考えられるのが、授業の実体験です。何度しても完璧はなかなかないものですが、お互いに批評し合いながら何度も練習できるのはこのときしかありません。卒業後の採用面接の模擬授業の準備もできますね。

就職サポートについてももちろんありがたいものですね。日本語学校が併設されていれば、勉強したやり方そのままに授業ができるという安心感があります。

日本語教育能力検定に合格する

自分で心得ておくべき大事な条件

自分で教材を選ばなければならない
(通信講座を選ぶのであればこの心配はない)
やる気を持続させ、孤独に取り組まなければならない

得られるものやメリット

日本語教育能力検定の合格証書=資格
420時間の日本語養成講座に通うよりは安価
独学でやり遂げたという自信

気になる点

必ずしも合格できるとは限らない
モチベーションの持続が難しい
範囲内を終えないまま試験に臨んでしまう可能性がある
採用の際、中級や上級になる可能性が高い
(それを望む人は問題ない)

検定対策の講座のみでスクールに通う場合や通信講座を利用する場合はよいですが、自分でテキストを選ぶのは多すぎてもやりきれず、少なすぎては足りませんから、なかなか難しいものです。それでも今はよいテキストも出ていますし、インターネットで情報もたくさん拾えますから大いに利用し、計画を立てましょう。

じょうずに選べば最も安くすみますし、通信講座にしても10~15万円で済みますから、スクールに通うよりはずっと安価です。

が、一番の問題は、半年から1年かけて勉強しても必ず合格できるとは限らないということです。420時間の講座を修了すればそのことが資格になるのとは、そこが違います。合格率20%にかけるのはちょっとした賭けのようなものともいえますね。

何を判断材料とし選択するか

お金や時間の都合を抜きにして、どちらがよいか選ぶポイントは、やはり本人の日本語力とそれまでの勉強への姿勢次第と思われます。以下の点に自信があるのなら、日本語能力検定に挑戦してみるのもいいでしょう。

子どものときから国語が得意だった。比較ではなく絶対的によくできた。

日本語教師になりたいと強く思っている。

コツコツ自分ひとりで勉強していくのは苦にならない。

日本語自体に興味があり、本を読んでいても表現や言葉の言い回しが気になる。

テストの日本語文はさっと読むだけではわかりにくいものがあります。テキストを国語の読解のように丁寧に読み下し、細かい表現まで理解し、ニュアンスをくみとることができなければ、420時間の養成コースを選択する方が確実です。

検定試験は、勤め始めてから自分の力試しに受けられてはいかがでしょう。

まとめ

どちらも同じ資格ですので、状況に合う方を選ぶとよいでしょう。検定試験はこれからいつでも挑戦できるので、自信がなければ試験は後の楽しみにとっておき、日本語教師養成講座を受けて資格を確実にとるのも選択のひとつです。

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