日本語学校が併設された日本語教師養成学校の方がいい?

日本語教師養成学校が併設された日本語学校は数多くあります。双方ともに協力関係にあり、まさにウィンウィンだからですね。

日本語教師になるために日本語教師養成学校に行こうとする側にももちろんメリットがあり、その意味も加わってさらにウィンウィンウィンとなるわけです。その反面、気になる点も少し見られます。

どこがどうメリットなのか、気になるデメリットとは何かについてお伝えします。

日本語教師養成学校から見たメリット

卒業生に就職先として紹介できるとアピールできる

日本語教師養成学校に来る人のニーズとして、学校を卒業した後の就職先を紹介してほしいというのが当然あります。このニーズに対し、併設の日本語学校があることは大きなアピールポイントになります。

授業見学をお願いできる

「授業を見せてほしい」と頼むこと、頼まれることは非常に神経を使うことです。「私の授業は門外不出、簡単には見せない」といわれるベテランの先生もいらっしゃいます。でも併設された日本語学校であればこういった頼みごとをしやすく、実現すれば、日本語教師養成学校の学生にとって何より貴重な体験になります。

教育実習先となりうる

授業体験もよいですが、自分は実際にできるのか試してみたいというニーズは当然あります。

実際の現場に出るまでの練習は何度でもしたいところです。採用面接時の模擬授業さながらの練習ですね。しかし実際にはその受け入れ先を探すのは簡単ではありません。

学生にとっては一回一回の授業が高い学費を払っての大事な授業であり、カリキュラムにも余裕はありません。そんな厳しい状況の中、無理にお願いできる先となります。

実際の授業の一コマを使うのではなく、外国人学生に仮の生徒役をお願いし、仮の授業をすることができるだけでも、養成学校の学生にとっては価値ある体験になります。

日本語学校から見たメリット

学生の中で特に優秀な人材を早い段階から確保できる

人の流動の激しい日本語学校にあって、日本語教師業界はどこも常に人手不足状態にあります。優秀な人材ほど同じ場所に留まらず、自分のキャリアアップを図っていく傾向にあるからです。日本語教師養成学校に来る人はこれから育っていく人材ではあるのですが、それでも優秀な人材となりうる人を「囲い込み」「青田買い」ができる日本語教師養成学校は必要、かつありがたい存在ですね。

学校の望むタイプの教師を育てることができる

日本語学校をいくつか経験すると、それぞれのやり方の違いやカラーが見えてきます。進学そして日本語能力検定合格に向かっての真剣度の違い、専任と非常勤とのかかわり方の違いなどがあります。学生の雰囲気の違いもあり、おのずと変わってくる部分もあるのですが。

望むタイプというと多少の語弊がありますが、学生にとっては併設の日本語学校は最も身近な就職先であり、そこに沿っていけるようにと考えるのは当然です。日本語教師養成学校を卒業した友人も他での就職より、併設の日本語学校への就職を望んでいました。「他の学校ではやり方とか違うと思うから…」という理由からでした。

受講生から見たメリット

メリットのほとんどは、日本語教師養成学校から見たメリットと同じです。就職先となれる可能性があること、授業見学や教育実習先の機会が増えることです。それに加えての目に見えないながら重要なメリットがあります。

時代に合った生きた授業が受けられる

世界経済の変化により、日本語教師業界も大きな影響を受けます。アジアでは常に単独トップを走っていた日本も中国、台湾、韓国の台頭により、その位置が脅かされるようになってきています。一昔前であれば、学生の目的は日本の会社から学びたい、日本の会社で働きたいというものでした。

しかし今では、アニメやゲームなどの日本のサブカルチャーに興味があって来る学生が増えています。学生本人の経済状況も大きく様変わりし、必死でアルバイトと両立する苦学生というより、親の仕送りまたは自分の貯金によって優雅に留学生活を送るといった学生も多くなってきています。

そんな時代の変化をすぐに反映させた生きた授業を受けられることは、学生にとって大きなメリットだろうと考えます。

動機や目的を忘れずいられる

課題の多さ、自分の生活との両立のしんどさに、ときに投げ出したくなることもあるかもしれません。自分の役割を別に持ちながら何かを習うということは、期間が長くなればなるほど大変になってきます。そんなとき併設された日本語学校で、元気な学生たちに出会うことはそれだけでやる気のもとになります。たどたどしい日本語で挨拶されるだけでも、嬉しいことですよね。

考えられるデメリット

先ほど紹介した友人の話にもありますが、日本語教師養成学校を卒業し、そこに併設された日本語学校に就職してしまうと、あるひとつのやり方が自分の中で固定されてしまい、ともすれば他では通用しないことになることもないとはいえません。

また、自分自身の中でも、他では難しいのではないか、新しいことを言われて混乱したくないといったネガティブな気持ちが働き、せっかく国内だけにとどまらない広い世界に出られるはずの資格が、狭い範囲の中だけで使われることになってしまいます。

ただこういったデメリットは、すべて自分の考え方次第ですので、どうぞこのデメリットを頭の隅に留めておいていただけたらと思います。

まとめ

日本語教師をめざす人にとって、日本語教師養成学校に求めることは、講座の内容が充実していること、有資格となる条件を満たしていることであるのは当然ですが、その次に考えるのは、本採用の前に十分な模擬授業ができるか、就職先が確保できるかということでしょう。

日本語学校が併設されていることはそれらすべての点において有利であることは間違いありません。

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