特定技能ビザで必要な日本語力

ニュースでよく聞く特定技能ビザ。国際貢献を目的とした技能実習生ビザとは違い、人手不足解消をはっきり謳った労働ビザです。技能と日本語能力について一定のレベル以上にあることを条件に発給されます。

介護、外食業、宿泊業については2019年4月から技能試験が実施される予定で、そのためのテキストなどもネット上に公開され始めています。

ここでは、日本語教師を目指す人、日本語教育に携わっている人が気になる日本語能力水準試験についてご説明します。

法務省が求める日本語力の程度は?

法務省が示した資料には、求める日本語能力の水準について以下のような尺度が示されています。

  • ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
  • 簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。
  • 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。

判断材料とされる試験は?

今の時点では「国際交流基金日本語基礎テスト」「日本語能力試験」の2種類で判断されることが多いようです。

1)国際交流基金日本語基礎テスト

日本語で何がどれだけできるかを測ることを目的に開発されたテストです。主として就労のために日本で生活する、日本語を母語としない人が来日後に遭遇する生活場面でのコミュニケーションに必要な言語能力を測定します。

レベルはA1~C2までありますが、今回の特定技能ビザで必要なレベルはA2とされています。

A2レベルの目安は下記の通りです。

  • ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
  • 簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。
  • 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。

これは、国際交流基金からの抜粋ですが、先にご紹介した法務省から示された尺度と一言一句同じです。第1回試験の日程はすでに発表されています。

2019年4月13日(土)、14日(日)にフィリピンのマニラで行われる予定で、同時期実施予定の介護分野の技能試験の受験者の申込みを優先的に受け付けます。

まず、介護分野の技能試験の申込みをした人に受験申込み方法が案内されます。その後の状況次第で、介護分野の技能試験を受験しない人からの申込みを受け付ける可能性がある、とされています。

フィリピンに関しては、介護分野従事者を最優先でとっていくということがはっきりとわかります。

テストの形式は、コンピュータ・ベースド・テスティング方式で、各国のテスト会場でコンピューターを使用して出題と解答がなされます。コンピューターの画面に示される問題やヘッドフォンに流れる音声をもとに、画面上で答えていく方法です。

2)日本語能力試験

国際交流基金と日本国際教育支援協会が主催となっているテストで、既に世界各国で実施され広く知られているテストです。

N5~N1までの認定レベルがあり、今回の特定技能ビザで必要なレベルである国際交流基金日本語基礎テストのA2レベルは、N4に該当するとされています。

N4レベルの目安は下記の通りです。

  • 読む:基本的な語彙や漢字を使って書かかれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解することができる。
  • 聞く:日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。

2019年度の第1回の試験は7月の予定です。韓国、中国、モンゴル、台湾などの東アジア、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピンなどの東南アジア、インド、スリランカ、ネパールなどの南アジア、他大洋州、北米、中南米、西欧など広く実施される予定です。

 

まとめ

特定技能ビザに関するニュースは、今後来日する外国人の動向に大きく関係していきます。また、活動の場が国内外を問わない日本語教師にとっても同様です。カリキュラムの作成内容も変化していく可能性もあるだけに、常に関心をもって見ていく必要があるでしょう。

すでに留学ビザで来日している外国人はどう動いていくでしょうか。アルバイトとしてすでに外食、宿泊、介護分野に従事している学生であれば、自らこちらに移行していくことも考えられます。そういった目的の学生に対するカリキュラムはどうしていくべきでしょうか。

フィリピンのように介護分野で特に優遇されている国であれば、海外から直接試験を受け、ビザを得て来日できます。ということは、フィリピンでこれを目的とした日本語学習をしたいというニーズが高まり、それに沿っての日本語教師が募集されるのでしょうか。

特定技能ビザに関するニュースは、しばらく目が離せませんね!

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