日本語教育能力検定試験の出題範囲等から

日本語教育能力検定の合格率は20%で、5人に1人しか受からない。簡単な試験とはいえませんね。なぜ難しいのでしょう?

そのあたりを探りながら、出題範囲を中心にお伝えしようと思います。

日本語教育能力検定試験の目的

今さらですが、日本語教育能力検定試験を実施している公益財団法人日本国際教育支援協会のサイトより試験の目的を抜き書きします。

日本語教育能力検定試験は、日本語教員となるために学習している方、日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定することを目的としています。

基礎的な知識・能力ということなので、高度なことは求められていないようですね。

日本語教育能力試験の出題範囲

1.社会・文化・地域
2.言語と社会
3.言語と心理
4.言語と教育
5.言語一般

これだけではあまりに大まかすぎて何が何やらわかりません。さらに細分化されたものを見てみます。

1.社会・文化・地域

 1.世界と日本
 2.異文化接触
 3.日本語教育の歴史と現状
 4.日本語教員の資質・能力

2.言語と社会

 1.言語と社会の関係
 2.言語使用と社会
 3.異文化コミュニケーションと社会

3.言語と心理

 1.言語理解の過程
 2.言語習得・発達
 3.異文化理解と心理

4.言語と教育

 1.言語教育法・実技(実習)
 2.異文化間教育・コミュニケーション教育
 3.言語教育と情報

5.言語一般

 1.言語の構造一般
 2.日本語の構造
 3.コミュニケーション能力

このように、大分類5つの中に3~4分類があります。それらすべてを勉強しようと思うと、確かにその範囲の広さに頭がクラーッときそうです。私自身もまず無理!と思いました。でもやるしかないとも同時に思いました。

とにかく時間はかかりますし、かけるべきです。なんといっても範囲が広いのでそのすべてのテキストを読むだけでも時間がかかります。もちろん読むだけでなく覚えなければいけないので何度も繰り返し読む必要があります。

日本語教育能力試験の実施要項

日本語教育能力試験は一日がかりです。午前・午後をはさんで3部に分かれています。平成29年度の実施要項は下記のようになっています。

試験Ⅰ マークシート

試験時間:90分  配点:100点
原則として出題区分ごとの設問により、日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。

試験Ⅱ マークシート

試験時間:30分  配点:40点
試験Ⅰで求められる「基礎的な知識」および試験Ⅲで求められる「基礎的な問題解決能力」について、音声を媒体とした出題形式で測定する。

試験Ⅲ マークシートと記述

試験時間:120分  配点:100点
原則として出題範囲の区分横断的な設問により、熟練した日本語教員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。

平成28年度の試験からみる時間配分等

試験Ⅰは問題数が85問で90分、スピード勝負です。勉強したことをすべて吐き出すつもりでさっさっと塗っていきましょう。

試験Ⅱはいわゆるリスニング。アクセントと音声です。アクセントは関東圏出身でない場合は特に勉強することをおすすめします。関東圏で生まれ育ち、関西圏で日本語教師をしていますが、やはり関西の方々のアクセントの違いはそこここに感じます。日本語教師をしている同僚たちは随分矯正されていますがそれでも違います。

ただしこの試験の配点は40点です。アクセントが難しいと思えば音声に力を入れてもいいでしょう。聞こえてくる音と絵(唇や口の中の舌の位置が微妙に違う)を見比べて答えます。ふだんは無意識でしていることなので、あえて勉強すべきでしょう。

試験Ⅲは、最後の記述問題には20分はかけたいのでゆっくりとはできません。

記述問題は何をどう書こうかの構想を練るのに5~10分、書くために10~15分と考えました。公益財団法人日本国際教育支援協会の示す解答例では400字弱書かれています。その量を書くのに自分は何分かかるのか知っておいた方がよいですね。誤字・脱字、てにをはの間違いはやはりまずいでしょうね。

まとめ

どうでしょう、イメージがわいてきましたか。英検やTOEICよりもトータル時間がずっと長いですし、最後の記述問題を書き終えたときにはもう疲労困憊でした。

どうか皆さん、何度も受験しなくていいように、初めて受けるそのときに不十分な準備で臨むことのないようにしてください。受験すると決めたら何が何でも勉強の時間を確保してください。テスト勉強をコツコツまじめにするタイプではない人でも、この試験だけは地道な努力をしてください。範囲は広いですが適度な浅さ(基礎的な知識を問う、なので)ですから時間さえかければ大丈夫です!

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