模擬授業での教材作成はする?しない?

面接で模擬授業をするように言われました。さて自作の教材は作っていきますか?なくてもいいですか?
答えは、「特に自作の教材を持参するという指示がない限りは、どちらでもよい」です。

授業をどう組み立てるかはすべて教師の裁量に任せられているので、必要であれば作る、必要でなければ作らない、でよいのです。
でも、そもそも教材って何でしょう?どういう目的で使うのでしょう?そのあたりを説明します。模擬授業の助けになればよいのですが。

 教材って何、どういう理由で使うの?作るの?

教材つまり教えるための材料ですが、どんなものを指すのでしょうか。

写真、カタログ、メニュー、スマホ、ペンケースなどの実物教材

日本国内では直接法で教えることがほとんどなので、語彙ひとつとっても言葉だけで説明するのは難しいです。

初級では実物教材(=レアリア、生教材ともいわれる)は、理解のために大きな助けになります。とりわけ初級では思うようにコミュニケーションがとれず、学生にとってひとコマの授業が緊張を強いられるものになるので、テキスト以外のものを目にして楽しむことには大きな意味があります。また学生の使える語彙が少ない分、動作と一緒に覚えるといったことが初級にはよくあります。そのときの道具として、実物教材は登場回数が多いんですよね。

語彙リストまたはカード、例文シート、基本文型シート、会話練習シートなど

基本は教科書で、教科書に語彙、例文、基本文型など載っていますが、特に初級では、机に座りそれを見ながら発話するより、顔を上げ皆で声を合わせて発話することが大切です。
また授業中、教科書を見失う学生がたくさんいます。やることを抜粋したシートで、「今はこれを勉強している」とわかりやすく示すことによって、そういった学生を減らせます。
正しく発音できているか、きちんと参加できているか、繰り返しの練習ができているかなど、初級は手を抜くことなく確認する必要があります。カードなどを使った反復練習は、リズムがよくなり楽しさも演出できます。

テスト問題

これも教材のひとつになりますが、模擬授業では使うことはないですね。

模擬授業での教材とその使い方

さて模擬授業としてどこが指定されましたか?初級レベルですか?中級レベルですか?
模擬授業はほとんどの場合20~25分なので、できることは以下の流れです。

導入 5分 → 文型練習 15分 → 文法説明 2分

この流れの中で、教材を作るなら最初の導入と文型練習ですね。

<導入部分の教材>

たとえば初級の文型で「〇〇(名前)です」「私は〇〇です/〇〇先生です」「〇〇さんです」を教えたい場合、最初の導入として会話を聞かせるとします。学生がリラックスして聞けるように、楽しい気分になれるように、皆が知っている登場人物を教材として使うとよいでしょう。

人気のアニメでもいいですし、アンパンマンでもいいですね。これを実際にあるぬいぐるみなどを実物教材として用意するか、お面のようなものを作成するか、考えます。
いずれにせよ、日本語の海に投げ込まれ、緊張でいっぱいの初級の学生にはほっとひと息つけるかわいいものを用意します。導入時にはそれを使い、茶目っ気たっぷりに演じてくださいね。

<文型練習の教材>

練習は、そらで言えるようになるまで反復することが大事です。そのためには皆で声を合わせて、リズムよく行うことが重要です。飽きがこないよう遊び感覚でできるとさらによいですね。
そのために必要なものが、厚紙に書いた文型練習シートです。教科書に目を落とすのではなく、顔を上げて大きな声で発音してもらうためです。厚紙を使うのはリズムよく出していくためです。

シートへの書き方はいろいろあります。全文を書くのもいいですし、考えさせながら言ってもらうために部分だけ書くのもいいでしょう。学生のレベルによります。
例えば自分の名前だけ書いたシートを作り、胸の高さで持ち「私は〇〇です」と言います。学生からは「〇〇先生です」と言ってもらうよう練習します。できたところで学生の名前のシートを出し、該当する人に持ってもらい、同じ練習をします。練習は全員のコーラスと、ひとりひとり個別に言わせることの両方をします。

教材を使う目的を自分の中で明確にする

導入部分では、学生の興味をひき、緊張感をとり、楽しい雰囲気を作ることがその目的になるでしょう。文型練習では、数多く練習できること、単調にならず飽きさせないことがその目的になるでしょう。
目的を忘れて教材作成に凝り過ぎないように、かつ教材を作ることが目的にならないように注意します

まとめ

模擬授業では、一コマの授業の組み立てができそうか、明るく楽しい授業になりそうかを見ます。自分の緊張を取り除くために教材を使い、教材の楽しさに頼るのも一案です。それで自然な笑顔が出るのならぜひ教材を使ってください。模擬授業でも本番でも、いつでも笑顔は大事です。

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